高血圧症治療薬で動脈硬化を治すことができるか?

高血圧は、食事、喫煙、遺伝などあらゆる要因によって血圧が高くなった状態を言います。収縮期血圧が140を超えるぐらいになると薬物治療の対象となってきます。高血圧は動脈硬化を引き起こす1つの要因です。高い血圧が続くと、徐々に血管壁が傷ついていき、弾性、柔軟性が失われていき、固くなっていきます。こうなると、固くなった血管部分はもろくなってしまい、出血を起こしやすくなります。また血管壁が傷ついた部分にはコレステロールが付着しやすくなり、血栓塞栓症の原因となったりもします。
高血圧症治療薬には、Caブロッカー、ARB、ACEインヒビター、βブロッカーなど様々なものがあります。いずれも血圧を下げる効果があるので、動脈硬化を改善する効果はありそうですが、動脈硬化を治すことはできるのでしょうか。
高血圧症治療薬で動脈硬化を治すことはできません。一度動脈硬化が進行してしまった病変は元通りに戻ることはなかなか難しいです。ただ動脈硬化を治すとまではいかなくとも動脈硬化の進行を抑制する効果は期待できます。
いずれの高血圧症治療薬においても、動脈硬化進行抑制は期待できますが、特にARBが有望な降圧剤となっています。ARBとCaブロッカーの動脈硬化進行具合を比較したところ、1年後にはARBの方が有意に動脈硬化を進行抑制していることが証明されています。
ただ高血圧症の治療だけで動脈硬化の進行を抑えることはできません。動脈硬化のリスク要因としては高血圧だけでなく糖尿病、高コレステロール血症なども挙げられます。もしそういった疾患を持っていらっしゃる場合には、その治療も積極的に行うようにしましょう。運動、食事による治療も大切です。